4月5日~4月20日の間は24節気では「清明」になります。
清明はすべてのものが清らかに生き生きする頃。草木の花が咲き始めて、地上に晴朗の気があふれる時節。
清明の頃からは気温も温かくなり、自然界は芽吹いて来た草花でとても綺麗に彩られるこの時、みんなお出かけしたくなるのではないでしょうか。
これから陽の勢いが増していく春の発展的なエネルギーを受け取る為にも、是非自然豊かなところにお出かけして、光のシャワーを浴びることをおすすめします。
黄帝内経では春の養生について、このような記述があります。
「春の三ヶ月を「発陳(はっちん)」という。「発陳」とは「発生」のことですべての物が芽生え、天地間の万物は生き生きと栄える。春は少々の夜更かしはかまわないが、朝は早く起きる。朝、庭をゆったりと散歩し、髪結いをほぐして、体をのびのびと動かす。これは、春に芽生えた万物と同じように、心身ともに生き生きと陽気を発散させ、天地間の陽気に合わせ、自身の陽気も養生するということ。これに背くと、春に活動する肝気が痛み、夏になって寒性の病にかかりやすくなる。」
春は服装も締め付けられないゆったりしたもので、髪もほどいて、ゆっくり庭を散歩する……。 これがポイントですね。
春は草木が伸びやかに成長していくように、人間も伸びやかに、生き生きとする時なのです。
飲食面では緑の野菜を積極的に摂り、胃腸や肝臓に負担にならないよう、食べ過ぎには十分気を付けましょう!
<生活養生>
①
暑かったり、寒かったりまだ天候も不安定な時がありますので、服装を急いで減らさないようにしましょう。
②
気分的な変化も感じやすい時季ですので、ストレスを溜めないようにしましょう。
③
十分な睡眠をとってエネルギーを養いましょう。
④
朝は早起きし、軽い有酸素運動をしましょう。
⑤
風が強い時期ですので、風の邪気が侵入しないように気をつけましょう。
⑥
目を使いすぎないように気をつけましょう。
<食養生>
① この時季は少し天然な甘味がある食材がおすすめです。甘味は気を緩ませ、胃腸の気を補う効果があります。穀物類や芋など。
② 香りが良いハーブ類の野菜は気のめぐりをよくしてくれるので、身体の代謝を助けてくれます。
③ 暴飲暴食、脂っこいもの、味が濃いものは肝臓に負担をかけますので、避けましょう。
④ 苦味野菜は便通を助け、解毒を促してくれますので、適切にとるのは必要ですが、身体を冷やす効果もありますので、冷え性の方は控えめにしましょう。
⑤ 温かい温度で飲食するようにして、胃腸を労わってあげましょう。
清明の頃の旬の野菜:春キャベツ、三つ葉、新ごぼう、よもぎ、こごみ、
いちご、キウイ、グレープフルーツ
魚:黒鯛、真鯛、赤魚、黒カレイ、あかいか、ほっけ
温める効果がある食材:海老、にら、鶏肉、羊肉、イカ、葱、乾姜、シナモン
発散効果がある食材:紫蘇、葱、生姜、豆鼓、香菜
補血効果がある食材::ほうれんそう、小松菜、イカ、黒豆、牛肉
理氣、消化促進食材:南瓜、大根、かぶ、山芋、玉ねぎ、米麹
解毒効果がある食材:蓮根 キュウイ 白菜 味噌 緑豆 菊花 しそ もやし にんにく ふき いちじく、しじみ ブーアル茶
それではみなさま素敵な清明の時季をお過ごしください。
作者:尹 玉