春分
3月21日~4月4日の間は24節気では「春分」になります。
春分は春のお彼岸です。春の中間点で昼と夜が同じ長さになる春分の時季を二十四節氣の
大きな節目の一つとします。
春分の日は太陽が真東から昇り、真西に沈んでいきます。陰陽のエネルギーが調和している気持ちの良い時季です。
春分からは陽のエネルギーがぐんぐんと増していきます。
彼岸は春分と秋分の日を中心とした前後7日間を言います。この7日間にご先祖様にご挨拶すると共に、
自らが彼岸(涅槃)に至るための日々の実践を再学習・再確認を行う一週間だそうです。
年に2回実践し、日々正しい道に立っているかを確認する意味があります。
彼岸の反対語は此岸です。これは仏教用語から来ていますが、此岸は煩悩の世界で、彼岸は悟りの世界です。
あらゆる苦しみは、本当は実態がなく幻だそうです。悟りは自分の本質に気が付くことかも知れませんね。
心身が健康かどうかは、生き方が正しいかどうかと比例していることだと思います。
これからは新緑が芽吹き、桜も満開になる春爛漫の時季です。外に出かけて春の少陽の光を
浴びましょう。春夏は陽を養い、秋冬は陰を養うのが、養生の原則になりますので、
春からは陽のエネルギーを受け取るようにしましょう。
自然界の草木が伸びやか芽吹くように、この時季は精神的に伸びやかでいることが大事です。
気持ちを伸びやかにすることで、身体のエネルギーも隅々まで流れるようになり、新陳代謝も活発になります。
この時季は肝臓の働きが活発になり、解毒を助けますので肝臓を労わってあげましょう。
<生活養生>
② 気分的な変化も感じやすい時季ですので、ストレスを溜めないようにしましょう。
③ 十分睡眠をとってエネルギーを養いましょう。
④ 軽い有酸素運動を心かけて、気を巡らせましょう。
⑤ 風が強い時期ですので、風の邪気が侵入しないように気をつけましょう。
⑥ 目を使いすぎないように気をつけましょう。
<食養生>
① 香りが良いハーブ類の野菜は気のめぐりをよくしてくれるので、身体の代謝を助けてくれます。
② 暴飲暴食、脂っこいもの、味が濃いものは肝臓に負担をかけますので、避けましょう
③ 緑の野菜を積極的にとり、肝臓を労わってあげましょう。
④ 苦味野菜は便通を助け、解毒を促してくれますので、適切にとるのは必要ですが身体を冷やす効果もありますので、
冷え性の方は控えめにしましょう。
⑤ 温かい温度で飲食するようにして、胃腸を労わってあげましょう。
⑥ 春は穀物をとると良いでしょう。特におかゆなどは消化にもよく、やさしく気を補ってくれますのでおすすめです。
春分の頃の旬の野菜:わらび、ぜんまい、新玉ねぎ、葉わさび、ふきクレソン、うど
魚:めじな、真ふぐ、ぶり、ヤリイカ、石鯛、鰆、にしん
温める食材:海老、にら、鶏肉、羊肉、イカ、葱、乾姜、シナモン
発散効果がある食材:紫蘇、葱、生姜、豆鼓、香菜
補血効果がある食材::ほうれんそう、小松菜、イカ、黒豆、牛肉
理氣、消化促進食材:南瓜、大根、かぶ、山芋、玉ねぎ、米麹
解毒食材:蓮根 キュウイ 白菜 味噌 緑豆 菊花 しそ もやし にんにく ふき いちじく、しじみ ブーアル茶
それではみなさま素敵な春分の時季をお過ごしください。
作者:尹 玉