11月22日~12月6日の間は24節気では「小雪」になります。
小雪 寒さが進み、雪が降り始める頃。
今年もこの時季から寒くなり始めていますが、急に寒くなったら、身体にも負担がかかりますね。
寒いと温めようと思って、つい生姜や唐辛子を良く食べるようにしていませんか?
実は中国では「夏に生姜を食べて冬に大根を食べれば医者行かず」という言葉があります。
冬の寒い時、エネルギーは内側の方に収斂・貯蔵されるので、体表は冷えますが、内臓は比較的に暖かい状態です。夏はその反対で内臓が冷えやすく、体表が熱い状態です。
生姜や唐辛子は発散効果があって、発汗を促します。発汗したら、逆に身体は冷えやすくなりますので、汗をかくほど多量にとるのは禁物です。
冬は夏に比べたら、消化能力も高くなりますので、食材の栄養も吸収しやすくなります。
しかし、食欲があるからと言って多食してしまうと内熱がこもりやすくなります。大根は内熱を収め、消化を助けてくれます。
この時季は滋陰(潤いを補う)・補陽(陽のエネルギーを補う)時季でありますので、
ほんのり、じんわり温め、潤いをしっかり補うことが必要です。
大汗をかくことは、身体の潤い成分が漏れ出る生理現象でもあるので、冬の貯蔵の自然の摂理にも反するようになります。
もし、大汗がかいた時、すぐ寒いところに出かけると、寒気が侵入し、冷えの原因を作るので、汗が収まるまで待ってから出かけるようにしましょう。
<生活養生>
① 空気が乾燥しやすいですので、室内の湿度に気を付けましょう。
② 夜は早めに床につき、朝は明るくなるまで起きずに、たっぷり睡眠をとりましょう。
③ 汗をかくような激しい運動や、体力の消耗はなるべく避けましょう。
④ 心穏やかに過ごすようにしましょう。
⑤ 暖かい服装で、身体を冷やさないようにしましょう。
<食養生>
潤い効果がある滋陰・補血食材や、身体を温める補陽食材を積極的にとるようにしましょう。
この時季は栄養を取り入れる「補」の時ではありますが、食べ過ぎは胃腸に負担をかけ、
毒素が蓄積するようになるので、要注意です。
ピリ辛食材はなるべく控えるようにして、温めすぎにも気をつけましょう。
この時季からは身体を滋養してくれるスープ類を積極的に摂ることをお勧めします。
小雪の頃の旬の食材:ほうれんそう、蓮根、白菜、みかん、りんご
小雪の頃の旬の魚:ひらめ、毛ガニ、甲イカ、くえ、カマス、ぼら
身体を温める食材:海老、にら、鶏肉、羊肉、イカ、葱、乾姜、シナモン
潤い効果がある食材:蓮根、山芋、ゆり根、梨、葡萄、リンゴ、松の実、白木耳、蜂蜜
補血効果がある食材::ほうれんそう、小松菜、イカ、黒豆、牛肉
理氣、消化促進食材:大根、白菜、かぶ、きんかん、玉ねぎ、米麹
それでは皆様暖かい小雪をお過ごしください。
作者:尹 玉