11月7日~11月21日の間は24節気では「立冬」になります。
冬の気配が山にも里にも感じられてくる頃、木々の葉が落ち冷たい風が吹き、冬枯れの様
子が目立つ頃。
立冬は冬の始まりを意味しますが、今年の立冬は何だか暖かいですね。
紅葉が美しく色づく頃ですが、地面にひらひらと紅葉が落ちるたびに、一歩また一歩と冬
が近づいてきています。
秋の収斂を経て、これからは万物が閉蔵する冬を迎えます。植物も、動物も冬は体力の消
耗をなるべく控え、エネルギーを蓄えようとします。
この時季は、しっかり食べて、寝て、休んで、静かな時間をたくさん取ることをお勧めし
ます。冬の養生次第で、翌年一年の体調が決まります。最高に身体を滋養してあげ得られ
るチャンスの時です。
年末に向けて、忙しくなることもありますが、冬は身体も、心も休養を要求しますので、
過渡な体力消耗は避けましょうね。来年に向けて、今は自分の内面を整える時季です。
<生活養生>
1 空気が乾燥しやすいですので、室内の湿度に気を付けましょう。
2 夜は早めに床につき、朝は明るくなるまで起きずに、たっぷり睡眠をとりましょう。
3 汗をかくような激しい運動や、体力の消耗はなるべく避けましょう。
4 心穏やかに過ごすようにしましょう。
5 暖かい服装で、身体を冷やさないようにしましょう。
<食養生>
冬は、夏に比べたら胃腸の消化力は高まるので、滋養効果がある食材も取り入れやすくな
ります。
翌年の体調の為にも、冬の食養生はとても大切です。潤い効果がある滋陰食材や、身体を
温める補陽食材を積極的にとるようにしましょう。
この時季は栄養を取り入れる「補」の時ではありますが、食べ過ぎは胃腸に負担をかけ、
毒素が蓄積するようになるので、要注意です。
立冬の頃の旬の食材:ほうれんそう、蓮根、白菜、みかん、りんご
魚:ひらめ、毛ガニ、甲イカ、くえ、カマス、ぼら
身体を温める食材:海老、にら、鶏肉、羊肉、イカ、葱、乾姜、シナモン
潤い効果がある食材:蓮根、山芋、ゆり根、梨、葡萄、リンゴ、松の実、白木耳、蜂蜜
補血効果がある食材::ほうれんそう、小松菜、イカ、黒豆、牛肉
理氣、消化促進食材:大根、白菜、かぶ、きんかん、玉ねぎ、米麹
それでは皆様幸せな立冬をお過ごしください。
作者:尹 玉